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【公式ブログact-now】路上で見た子どもたちに何かするために パート2:インドで事業が形になるまで

前回のブログに記載の経緯で、大学院を卒業後はアルバイトで活動資金を捻出しながら、NGO活動を自分で始めましたのでした。でも事業が形になるまで失敗続きでした。

就職をせずにNGO活動を始める、という重大な決断をした自分でしたが、いざ事業を始める、となった時に、自分がどこの地域で、何の事業をやりたいのか、すぐ明確な答えが出てきませんでした。でも、人生でやりたいのは絶対にNGO活動なんだよな、という強い気持ちも同時にありました。今振り返ると、自分が草の根事業で何をしたいのか気づいていなかったといえると思います。

まず修士論文で扱っていた、マイクロクレジットの事業をインドに行き計画しましたが、なぜその事業なのか、なぜその場所なのか自分で説明できずに、途中で頓挫してしまいました。

その後、特定の事業地域や事業内容が自分の中で決まっていないのであれば、世界中のNGO向けに募金をしようと、クラウドファンディングサイトを作りました。サイトの構築から運営まで、2年間ほど行いましたが、やりかたったのはこれではないと(あくまで自分の感覚がつかめなかっただけですので、募金サイト運営の方々は素晴らしいことをされていると思います)、途中で挫折してしまいました。

この3年間は迷走していました。

今考えると、失った期間かとも思いますが、一方、このクラウドファンディング事業で世界中の、さまざまな社会問題に取り組む多くのNGOとやり取りした中で、なぜ自分は国際協力をやりたいのか?という原体験を考える良い機会となりました。

自分は、路上で会った働く子どもたちを助けたいと思って、国際協力を志したのだな、とやっと思い出しました。

だから、今度は路上の子どもたちへの草の根の事業を行おうと思いました。実は、クラウドファンディング事業を始める前に、サブサハラアフリカで事業をできないかと思い、アフリカのブルンジにロングステイプログラムに参加する予定がありました。でも、ブルンジに何か縁があったわけでもなく、途中で怖くて行くのをやめてしまいました。その時にブルンジに行っていれば、2年間無駄になることはなかったのかな、と思いました。

だから、今度は恐れずに、アフリカで事業を行うと決め、マダガスカルに1カ月ほど滞在し、事業を作り、一緒に事業をする人も集めて、ストリートチルドレンへのケアセンターの事業を開始することができました。

結局、日本から事業を管理運営しなければならない状況で、信頼できる人が現地におらず、現地に行くにもお金が非常にかかり、次第に事業は運営できなくなりました。現地に信頼できる人がいること、現地のことを自分も知っていることなどが重要なのだ、とその時体験しました。事業自体は推進できませんでしたが、次に前進するための失敗を経験することができました。

マダガスカル事業がうまくいかない後、ネパールの地震が2015年に起きた時に、地震の被災者の方へ食料の支援をしに行きました。地震の震源地に行き、被災者の人に食料を提供することができました。少ない支援でしたが、自分としては初めて何かできたときでした。

実はこの時、自分は数日の期間限定の滞在でしたが、自分の滞在期限までに食糧の調達が完了しませんでした。そこでインドの知り合いの方が、自分を助けてくれて、自分が帰らなければいけなくなった後も、活動を遂行することができました。

当時読んでいた著書で、ドラッカーの「非営利組織の運営」という本があります。ドラッカーは、NGOは社会に貢献するという志だけではなく、成果を中心に考え、自分たちの強みを生かさなければならない、と説きました。

大学自体からの縁でインドに知り合いもいたこともあり、自分の強みはインドだ、と思いました。だから、アフリカで事業を行う、という選択肢を捨て、インドで、子どもたちへの事業を行うことにしました。

最初は、ネパールの食糧支援を助けてくれたインド人の町であるビハール州バガルプールで事業を行いました。ビハールは、いまだにカースト制度に基づく差別が非常に強く残り、貧困の格差が大きく、指定カースト、というカースト制度の下の階層にいる人々の子どもは、ほとんど学校にすら行っていませんでした。

実は、この修士論文のフィールド調査の時に、バガルプールのスラムを訪れて、この貧困層の子どもたちに会っていました。その時は調査だけをして彼らに何もできませんでした。神様が用意した縁だったのかもしれません。

スラムに行き、親御さんたちにヒアリングをして、生活水準や、子どもたちへの教育に対してどう思っているか、彼らの価値観などを聞きました。

生活水準は、食べていく食料のお金を確保するのがやっとの水準でした。実はインドでは、指定カーストの人は学校に行くことが許されなかった時代があります。自分たちがヒアリングした親御さんたちは、何世代も、一度も学校に行ったことがない人々でした。あと、ビハールでは公立学校の教育状況が劣悪で、教師や教室の数が圧倒的に不足していました。6年制の小学校なのに、教室が二つしかありませんでした。学校に行ったことがないからメリットも理解していない、学校に行っても意味がない、学校への入学に書類が必要でハードルが高い、制服や文房具などを買うお金もない、というのも親が子供を学校に行かない理由でした。

このヒアリングをもとに、現在彼らが抱えている問題に対処する事業を行おうと思い、公立学校への入学支援、親と子供への教育の重要性の啓発活動、公立学校へ入学しても勉強について行けたり、公立学校の勉強環境の悪さを補うために、無料の学習塾の提供を行いました。

この事業での目的は、子どもが毎日学校に行く、ということの他に、3年後に読み書きができている、ということを目標に。2015年9月にインド、ビハール州バガルプールで事業を始めました。

これが、エイド・フォー・チャイルド・トラストの誕生した時で、事業が初めて形になった時でもあります。

その事業がどうなったのか、その後の活動については次回に書きたいと思います!

―ACTの名前の由来—

行動によって、すべては切り開かれる、という意味でACTです。

やろうと願っていることはすぐ「now」行動に移すことを忘れない事、ACTの今「now」を伝える、という意味でブログ名をAct-nowにしています。